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終了報告

平成21年度「すこやか北海道21」ヤクルト協賛事業講演会

『在宅における栄養管理』 名寄市立大学保健福祉学部栄養学科:三輪 孝士准教授 日時:平成21年7月24日 18時半~20時  会場:旭川市大雪クリスタルホール    

 

はじめに

 地域住民も対象にした講演会で、演題は「在宅における栄養管理」で、80名の定員に対し、参加者は76名であり、関心の高い演題であった。講演の内容について概観する。

 

第1章:栄養状態を評価するための方法

 栄養評価の方法論で、先ず、栄養状態の区分について1正常な栄養状態~6栄養素相互のバランスが崩れた状態に分類して、アセスメントの方法として、アセスメントツールの用い方を説明された。世界的によく使用されているSGA; (subjectiv global assessment)は主観的で大雑把、特殊な機器は不要、面接によるアンケートタイプであるのに対し、ODA;(objectiv data assessment)は特殊な機器を用いる臨床検査値等の客観的データに基づいての評価であり、尿は栄養指標で重要である。SGAで栄養不良者を拾い上げ、主観的データで把握してからODAで客観的に把握するという事である。その他のツールで、基本的に65歳以上の高齢者を対象にして世界12カ国語に翻訳されているMNAや成人用のMUSTにも触れられた。ちなみに、入院患者様の4割に低栄養が存在すると話された。

 

第2章:栄養評価の概要

 体液が増加してむくみが生じている浮腫もあるが、体液量の減少した脱水で特に高齢者では、水分が欠乏しているのか、Naが欠乏しているのか等、評価の際にはきめ細かい注意が必要であり、栄養療法の基本としての水分管理で、生命における水分の役割や意義から、生体の水分バランス、脱水の危険因子等を考慮して、水分必要量の設定方法を再確認させられた。また、家庭血圧は診察室血圧よりも優れた生命予後の予知因子なので、家庭でいつも同じ状態、同じ時間帯で測定して重視することや、身長と体重は必ず測定すること、実測出来ない場合は、推定式による方法を用いる。また、40歳~80歳未満で死亡率が最も低くなる性別、年代別BMIは年齢とともに上昇して、60歳以上の男性は25kg/㎡超え、70歳未満の女性は22kg/㎡だが、70歳以上で24kg/㎡超えであるというMatsuo-T氏等の調査データを示され、BMIの他に、松木や箕輪、生命保険会社等のデータにも触れ、その人にとっての理想体重(IBW)にも解説が及んだ。%IBW低値は筋蛋白質の消耗があると考えられる栄養障害である。EER、TEE、BEEの式、Harris-Benedictの式や、それらの式に関わる因子である、性別、体重、身長、年齢、エネルギー代謝に最も相関する体表面積、エネルギー代謝に与える影響が大きい女性ホルモン、活動係数やストレス係数、投与するエネルギー量だけでなく貯蔵エネルギーの利用も考えることや、肝臓における糖放出の基質変化やNPC/N比(非蛋白カロリー/窒素比)、成人における体液の区分、浸透圧について、有効浸透圧物質の理解では、アルブミン等の蛋白質(高分子)は血管壁を潜り抜けることが出来ない等、細胞内液と細胞外液の図でわかり易く説明された。最後に、Na濃度が濃く水分が少ない高ナトリウム血症と、水が多くNaが少ない低ナトリウム血症の病態を話された。

 

おわりに

 在宅にかかわらず、栄養管理をする場合は、先ず栄養評価が大切で、また、モニタリングしていくという当然のことに繋がり、そこで見晴らしの快感を実感するだろう。

(北海道栄養士会旭川支部 葭内(よしうち))

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