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『大学生の食生活と健康の実態』と大学生協の栄養士としての仕事について

大学生活協同組合連合会北海道地域センター
 管理栄養士 室田 恵

 現在北海道の大学生協には国公立、私立合わせて14大学が加盟しています。
 大学生協の栄養士としてメニュープランナー、食材開発、様々な栄養提案活動、北大での講義を通し長年大学生の生活の最も身近に関わってきました。
 大学生協では、食堂の全メニューに栄養価表示をしていますが、その歴史は古く表示内容も幾度となく変えていますが、現在は「3群点数法」という食品を同じ働きの赤・緑・黄の3つのグループに分けて1点80Kcalの点数でチェックするオリジナル版を、プライスカードと支払い後のレシートに表示されるシステムにしています。
 人生で一番輝いて元気いっぱいと思われがちの大学生ですが、実は生活のリズムの乱れや食生活のアンバランスにより多くの不定愁訴を訴えているのが実態です。近年は心の病も急増しています。
 今回はその一端ではありますが、食生活と健康の実態についてご紹介させていただきます。

1) 食生活と健康状態 (2003年12月北大健康科学 アンケート調査結果より 有効回答107名)
赤の食品群緑の食品群黄色の食品群
牛乳

豆腐野菜緑黄色
野菜
果物主食揚物スナックアルコール運動健康
理想値2.01.02.01.01.01.00.50.52.01.00.00.03.03.0
自宅男性1.41.11.90.50.40.60.61.12.01.30.80.11.31.3
自宅女性1.51.41.80.60.70.60.72.22.21.00.90.11.00.2
自宅外男性1.30.91.40.50.40.40.40.92.40.90.80.31.90.9
自宅女性1.50.81.40.80.60.70.51.11.30.91.10.41.50.9
    
2)最近の体調で気になる症状全21症状からチェック
ワースト5
1-目覚めが悪い
2-集中力がない
3-肌が乾燥する
4-体がだるい
5-肩がこる

3)気付きのきっかけと各種アドバイスを講義の中で (講義出席カードから一部抜粋)

  •  女性 私は自宅外生で食事はほとんど自炊していますが料理できる品目が少ないので、毎日食べるものが同じで“食べる楽しみ”というものがなくなってしまいました。実家にいて母親の作ってくれた食事を食べていた時は“今日の夕食は何だろう”と毎日食べる楽しみがあったけど、今は“食べなければ体に悪いからとりあえず何か口にしとこう”くらいの感覚です。でも今日もらったプリントの中で「簡単料理」のレシピは材料があるし、おいしそうなので早々今日の夜から作ってみようと思いました。今日の講義を聞いていて、私は不規則な生活の典型であると改めて気付きました。朝寝坊に朝食抜きに昨日の夕食は10時過ぎに食べたことを思い出しました。そして、食事の摂取量は減っているのに間食で食べる甘い物(お菓子)の量が実家にいた時とは比べ物にならない程増えたことにも気付きました。大学に入って一人暮しをしてすごく太りました。プリントにあるように生活リズムは崩れだしたら止まりません。改善しようと思ってもそのタイミングとキッカケがつかめません。でも、今日先生が教えてくれた小さな改善策でも、できそうなものからやってみようと思いました。朝、牛乳とヨーグルトを食べる時間位は作ろうと思いました。今日ちょうどお買い物をしようと思っていたので食品選びを“浮気心”でしてみようと思います。

  •  男性 この講義の中でした「食生活と健康チェック」で予想していたよりもバランスの悪い生活を送っていることに気付きました。特に食生活については栄養バランスに考慮して工夫しなければいけないと感じ、食堂でも手軽にできると思うので実践してみたいと思います。生活リズムのコントロールについては、食べる・運動する・寝るの健康管理は十分に達成できていると自分では思いました。この講義を参考にして健康の管理により注意して行きたいと思います。

  •  女性 食生活と健康チェックをやって、自分のライフスタイルの悪い点が分かりました。「あるある大辞典」や「スパスパ人間学」を見て健康にはかなり気をつけているつもりでした。(私は高3の時から毎朝黒酢を飲んでいます!)しかし、チェックしてみると運動は全くしないし、夜ご飯はバイトから帰って10 時ごろに急いでおかずをちょっと食べるだけ…など改善していかなければならない点がたくさんありました。最近暑くなって湿気も多くなってきたせいか、地下鉄、教室、食べ物の匂いにとても敏感になってきて、特に朝などは吐き気が起きることもあります。今回の講義を聞いて、原因は自分の体調にあるのかなと思いました。しっかりと運動をして、よく寝て、よく食べる生活ができるよう時間にゆとりを持つライフスタイルに変えたいです。

  •  男性 大学生活が始まってから3ヶ月近く経過し、新しい生活環境にも慣れてきた。この3ヶ月間についてはバランスの良い食事、適度な運動、十分な睡眠時間をとっているなど自分なりの規則正しい生活をしてきたと思う。しかし今回の講義で配布された「食生活と健康チェック」をしてみると食生活に欠点があるという結果であった。自分が思っていた結果に驚きつつ、改めて自分自身で自分を管理するということの難しさを実感した。

  •  男性 今回の講義で食事や健康、運動についてチェックを行いましたが、とっても片寄った生活をしていました。最近体がだるくやる気もでないしその原因もわからず悩んでいたのでまずは野菜を食べることから始めたいと思います。

  •  女性 私は健康に関しては興味があるほうである。高校時代まではきちんと自分の生活をコントロールできていたと思うが、大学に入ってアルバイトと勉強の両立を一番に考えるようになったため、“健康な生活”というのが疎かになっている状態である。昨日も12時に帰宅して朝4時までレポートを書いていた。画面の“悪循環”にはまる一歩手前であると思う。一度リセット、見直しをしてきちんとした生活リズムを立て直さねばいけないと思った。
    …など毎回悩みや実態、思いがびっしりと書かれています。

 食堂ホールのテーブルに置いている卓上メモやポスターだけでは情報の一方通行になりがちですが、困った時にアレを見よう!ということでの知名度は高く、日頃から参考にしている学生も少なく有りません。
 食生活相談に訪れる学生は何らかの問題意識をもっている場合が多いので、この時点で気付いていますから、よく話を聞いてあげながら個々人にあった適切なアドバイスを行うように心掛けていますが、残念ながら人数に限りがあります。講義であれば90分間を有効に使って 200人前後の学生を対象に行えます。その後個人的に相談を受けてのキャッチボールも可能です。
 「食育」としても、今後益々大学の教職員の皆さんや保健士の先生方をはじめ多くの方々と情報の共有をしたりさまざまな協力をしながら、学生の健康維持増進の一助となれる活動を広げて行きたいと思います。


紹介者:酪農学園大学食品科学科 管理栄養士 菊地 和美
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