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季節の仕事

養護老人ホーム 札幌市長生園 吉田 めぐみ

 老人福祉施設では年内行事がたくさんあります。行事には食事に関係することも多いのですが、栄養士として入園者様の喜ぶ顔を見るたび苦労や疲れもやりがいに変わっていきます。普段は行事などには積極的に参加し、自分なりに行事食についても色々な工夫をして取り組んでいますが、一年の中で「あること」だけはどうも避けたい、という気持ちになり後回しになってしまう行事があります。
 その行事は「梅の収穫」です。食事に直接関係していないことなのですが、毎年栄養士の仕事となっています。7月の暑い最中、庭園で長い棒と袋を持ち、ジャージ姿にタオルを首から下げて作業している姿はどこからみても栄養士には見えません。
 園内の食堂に面している庭園には南高梅の木が2本あり、毎年たくさんの花が咲き実を付けます。入園者様は、春には食事のたびに今か今かと開花を待ち、花が咲き散ってしまえば実のなり具合を確認している日々を過ごしております。
 毎日見ている梅の木ですから、実の収穫時期にも厳しく、私の都合を問うことなくお知らせしてくれます。「そろそろいいんじゃない?」と言われれば「まだ早いですよ。」とお答えし、「もういいでしょ?」と言われれば「もう少しですね。」というやりとりを何度か繰り返し先延ばしにしていると、ある日厨房を訪ねてきた入園者様が手にしていたものは、梅酒用の瓶でした。「漬ける入れ物がない、って言っているみたいだから昔使っていたものを持ってきた。」と言われ、とうとう着替えて庭園に行き汗だくで収穫する。というようなやり取りを繰り返しております。漬けた梅酒は毎年、新年会やお祝い事の行事に提供しており皆さんの楽しみでもあります。
 樹齢は定かではありませんが、園の歴史と共に育ち、入園者様だけでなく職員も共に見守り続けてきた梅の木です。来年こそは、早めに収穫しよう!と思ってはや○○年。きっと梅の木もあきれていることでしょうが、今年も何事もなく無事に過ごせますよう、見守り続けて下さいね…。


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