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ホイップクリームが持つテクスチャー

酪農学園大学 食品科学科  管理栄養士  菊地 和美

 クリームは乳製品の保存・加工品として古い歴史を持ち、ヨーロッパではさかんに利用されてきました。しかし、日本におけるクリームの消費傾向はナチュラルチーズのように若い世代を中心として拡がっていくのかは、今後のクリームを活かした利用方法にあると考えられています。クリームに対する認識は例えば、喫茶店でも「コーヒーにミルクをお使いになりますか?」と言ってこれは“ミルク”ではなく、“クリーム”のことを指していたり、なかなか複雑な面もあります。

 厚生労働省がベビーフードのガイドラインや高齢者用特別用途食品の規格基準に物性値を採用したことから、年齢による人の生理機能を考慮した物性への規格が用いられるようになりました。そこで、ホイップクリームが持つテクスチャーとしてなめらかさなど口ざわりを活かした幼児から高齢者までの食事や嚥下困難食などへの応用を期待したいです。

 市販のクリーム類は乳脂肪(動物性)クリームと植物性クリームに大きく分けられます。動物性クリームは脂肪球が大きいため泡立ちが早く、植物性クリームは脂肪球が細かいこともあって泡立てると“白くてなめらか”というそれぞれ特徴があります。クリームには黄色っぽい色・白い色または値段の高い・安いなどの違いがありますが、それぞれの性質を活かしながら、口どけのよい「ムース」などにかたさを加減しながら、利用して欲しいと思います。

 現在、本学の実習では生乳からクリームを分離する工程を学んでおりますが、約10リットルの生乳からとれるクリームの量はわずか600g位です。牛を育てて搾乳し、一つ一つの工程を経て、大切に製造されたクリームを是非、みなさんにホイップクリームのテクスチャーとして味わってもらいたいです。
ホイップクリームの画像を添付しました。
→(画像はクリームを泡立てた時の様子で気泡のまわりに脂肪球が密集しているのがわかります。)

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