栄養士のつぶやき No.19

ノルディックウォーキング

北海道檜山保健福祉事務所保健福祉部 管理栄養士 近江 孝典

 北海道で肥満者が多いのは、冬期間の運動不足が原因であることがわかったところです。
北海道は肥満者の割合が全国より高く、その要因として、積雪、寒冷、滑りやすい路面等による冬期間の運動量の低下が大きいこともわかっています。
北海道はこのような状況にあることから、生活習慣病の予防に向け、冬期間でも楽しく実践できる健康運動として、北海道では「ノルディックウォーキング」を積極的に推進しています。
ノルディックウォーキングとは、フィンランドが発祥の地で2本のストックを持って歩行するという身体全体を使うスポーツで、クロスカントリー選手が夏のトレーニングとして活用したり、北欧では、通勤や通学など日常生活の一部として利用されています。
効果としては、主に次のような利点があります。

通常のウォーキングに比べて運動量が20%ほど上昇することから、体脂肪が減って引き締まった体になる。
ストックを持つことで、首、肩の痛みやコリを解消し膝や腰にかかる負担を軽減します。
雪氷路面を歩行する際の転倒防止に役立ちます。
年齢・季節を問わず誰でも気軽に楽しみながら健康効果を上げることができます。

今年度、事業としてノルディックウォーキング普及講習会を実施してみましたが、参加者の方々からは、冬期間に手軽にできるスポーツが無く困っていたが、実践したらとても楽しくできた。日頃をウォーキングをしているが、ノルディックウォーキングは上半身の動きがありとても効果的な運動だと感じたなどの意見があり、運動の継続性を考えるうえでも、ノルディックウォーキングは趣向を変えた運動指導ツールとして有効と感じたところです。

しかしながら、まだ、社会的に認知度が低く、一人で行うのは恥ずかしいとの意見などもあることから、これから多方面での普及が図られ、北海道の冬期の運動不足対策の一つのツールとして定着し、道民の方々の健康づくりの向上が図られることを望みます。



【紹介者:知内町保健センター 管理栄養士 西田 幸子


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